マンホールライニング

下水道管路には各種の管路更生工法が開発されているが、マンホールには非開削による修繕・補強する工法が少ないのが現状である。我々は管路更生と共通のライニング材と施工機器を使用してマンホールを修繕・補強するということを目的に開発しました。

施工のポイント 

管きょ施設(取付管・本管・副管・マンホール)の完全一体化ライニングを実現。

● 施工品単独で標準タイプは耐外水圧、補強タイプは外水圧および荷重に耐え得る構造体を形成。

● 施工機器は、本管のSGICPライニング材管路更生工法と共通のものを使用。非開削のSGICP工法だから、工期と工費がともに軽減。施工ベース、騒音、振動が小さく、周辺への影響も少ない。

● エア加圧温水シャワーリング方式だから硬化がスピーディー。
1号マンホール(深さ5m)の標準施工なら8時間以内で完了。

● 下水道がインバートの肩までなら、下水を流しながらの施工も可能。

● リブ構造により強度と経済性を両立。

● 湿潤条件でも施工が可能。

● 足掛け金物の設置は、既存の躯体強度は期待せず、ライニング材に埋め込まれたステップ取付プレートに、専用足掛け金物を固定。

● 適用マンホール:1号(Φ900mm)2号(Φ1200mm)3号(Φ1500mm)
SGICPライニングの規格厚:4.5mm、7.5mm、10.5mm~18.0mm

工法の概要

■ 準備工

施工車両・機材を搬入、配置。酸素濃度、硫化水素等、有毒ガス濃度、可燃性ガス濃度を測定し、必要に応じて換気設備を設置。

■ 前処理工

マンホール内面を高圧洗浄し、腐食部分を除去する。

マンホール内のステップ、排水管等施工に支障がある物を除去する。

SGICP-Mライニング材セット

トップノズルをクレーンで吊り上げ、SGICP-Mライニング材をマンホール内に挿入。

SGICP-Mライニング材挿入

■ インライナー反転挿入

トップノズルの内側に注水し、インライナーをSGICP-Mライニング材内に反転挿入。

■ 温水シャワーリング 硬化・養生
温水シャワーリングを行い、SGICPライニング材を硬化。
硬化終了後、冷却水をシャワーリングし、SGICP-Mライニング材を冷却。

■ インバート切断・ステップ設置
クレーンを巻き上げながらインライナーを引きはがし、管口およびインバート部のSGICP-Mライニング材を切断。
ICPステップを取り付ける。

■ 仕上げ
SGICP-Mライニング材切断部を樹脂パテなどで仕上げ、完了。

施工前

施工後

施工可能な現場条件

● 既設マンホールが崩壊閉塞していないこと。
● 本管径600mm以上はバイパスパイプ付き止水プラグで止水できる水量であること。
● また、700mm以上では水替えが必要な水深はインバートの肩までとし、
それ以上の場合には、水替えが必要となる。
ライニング材の挿入に支障をきたさないだけの開口(600mm以上)があること。